夢でおやすみ

童話みたいなおはなし

猫の温泉・2

ふと 湯気のむこうに 気配を感じたような気がしました。

涙をぬぐいながら まゆみさんが そちらに目をむけると
さびねこが ちょぽん と お湯につかっていました。

うそでしょ。

思わず声をだしそうになったのを ぐっとこらえて
まゆみさんは 胸のなかでつぶやきました。

えー・・・ ほんとにー・・・。


・・・。


わー・・・ どうしよう・・・。


・・・。


わー・・・ 動いたらだめだよね・・・。


・・・。


ちょっと・・・ あつくなってきちゃったんだけどな・・・。


ちゃぽん。

と まゆみさんのひたいから ほほへながれた汗が 温泉におちます。

あたりは ますます 暗くなり うっすらと 星が輝きはじめました。


f:id:eternallight-spica:20180306140534j:plain